医療法人 大生曾 さくま診療所

医療法人 大生曾 さくま診療所

接遇力向上で目指す、「ストレスなく受診いただける診療所」

お話をお聞きしたのは

医療法人 大生曾 さくま診療所
院長 佐久間 航様

ご提供した研修

接遇研修

仲内先生の接遇研修は、院長の私を含め、全職員で受講しました。
きっかけは別業界から転入してきた事務長の意見です。来所者によるネット上の書き込みや、現場のやり取りを耳にして、医療現場にもホスピタリティを取り入れたらどうかという思いから、ネット検索で仲内先生にたどり着きました。
正直、「研修を行う」と決まったとき、みなさんにはネガティブな意見もありました。本当は「患者さまからこのような声が上がっている」などの客観的なアンケートがあればよかったのですが、問題意識は各個人の感想の範囲でしかありませんでした。ネット上の口コミも無記名なので、こちらはなかなか素直に受け取れません。
意識が揃わず困惑したときもありましたが、診療所が目指すのは患者さまに「ストレスなく受診していただく」ことです。そのためプロとしての所作や言葉使いを取り入れたいという思いを持っています。その価値観をみなさんに示すことで、同じ気持ちでみなさんに働いていただいていると感じています。

 

「気恥ずかしい」を超えたら、口コミが改善

正直、接遇研修では「気恥ずかしい」という気持ちが一番大きかったと思います。ロールプレイング形式でのプログラムも、初めは恥ずかしかったですね。教わったこともすぐ忘れてしまいますし…。しかし面白い体験でもありました。
そして仲内先生が医療現場に詳しいことも説得力につながりました。その上でホテル業界などのスタンダードも教えていただけたので、安心できました。

基準とマニュアルができたら、ホスピタリティが向上

研修で共通言語が生まれたのも役に立っています。基準やルールができ、主観ではなく「そういえばこんな風に教わったけど、やってみてはどうだろう?」と、建設的で具体的な施策が打てています。
マニュアルもできました。新人スタッフが入社したら渡せるのでありがたいですね。新人さんのストレスも減ったのではないでしょうか。今後はフォローアップの機会も必要だと思っています。
婦人科は一般の医療機関に比べると患者さまの年齢層が低くなります。そのためリテラシーも求められ、口コミで跳ね返ることが多いと感じています。
実際に、よい影響が出て、口コミがとても改善しました。ネット上の口コミは時に事実無根もありますが、問題のヒントが隠れている場合も多いため、「あえて『当たっている』と思った方がよい」と皆に伝えています。原因があるから口コミが生まれます。患者さまの声を自分事として、全員で気を付けていくしかありません。

成長期に接遇研修は欠かせない

これからは「SRHR(Sexual and Reproductive Health and Rights )」が重要視されます。日本語では、「性と生殖に関する健康と権利」と訳され、内閣府や全国の自治体でも使われています。すべての人の「性」と「生き方」に関わる重要なことです。
様々な問題を抱えた方々がストレスを感じずに受診できることは、この「権利」を実現するための非常に重要で具体的な手段とこころがけています。
成長には波があり、確かに足踏みの時期もありましたが、今はだんだんいい組織に近づいてきたという実感を持っています。そのため、接遇には今後も力を入れていく予定です。
患者さまにスムーズでストレスのない来院環境をつくり、ドクターが笑顔でお迎えできる医療機関でありたいですね。

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